Transient girl

4.シャンデリアと大理石


な、なに?!
この人の家?!

で…でかっ……



「ほら。ぼーっとしてないで。入った入った。」
「えっ?!」

この家に?!
私が?!


「な、なに言ってるんですか?!」
「え?だって…」
「そんな…見ず知らずの人の家に入るわけないでしょ!」
「見ず知らずって…ここには君にとって見ず知らずの人しかいないだろ!」
「そ、そうなの?!」

「……………」



じゃぁやっぱり…
ここは日本じゃないんだ…

ホントにどこなのここ!?



「ねぇ!どこなのここはっ」
「まぁ…それを話すために俺ん家入れようとしてんだけど?」

「…ん〜…」



とりあえず…
ホントに見たことない世界だし、 見ず知らずの人しかいないし、
このアラキって人しか…

頼れるものはないのかも。


「わ、わかった。入るわ。」
「入るとかは君が決めることじゃないだろ。最初っから君はこの家に入るって決まってんだから。」
「う…」


い、いちいちカンに触る奴…
とりあえず…危ない雰囲気はなさそうだし…
私は彼の豪邸に入ることにした。



「お、おじゃましまぁす…」
「どーぞ。」


屋敷の中。
予想通りと言うか、それ以上と言うか。

そこにはものすごい光景が広がっていた。


大きな玄関ホール。
天井にはきらきら光るシャンデリア。
床と壁は大理石でできていて、 真ん中には大きな赤いじゅうたん。
とっても高そう。


「おかえりなさいませ。」



私の横にたっていたのは、タキシード姿のおじいさん。
「じぃや」ってやつだろうか。
使用人っぽい格好をしている。


「ただいま。彼女の部屋へ案内してやってくれ。」
「かしこまりました。」

「じゃぁレン。着替え終わったら俺の部屋に来てくれ。」
「へっ?!」

「さぁ。レン様。こちらです。」
「えっ?!ちょっと…」


「じぃや」は私の腕を引っ張ってくる。



大きな螺旋階段を上り、 何部屋も通り過ぎて、
一番奥の部屋の前で止まった。


「こちらがレン様のお部屋になります。」
「はぁ…」

「着替えはそこのタンスに、バスルーム、トイレはあちらのドアになります。わからないことがあったらお申し付けください。」
「あ、はい…」

「おっと…申し送れました。私、ミズキと申します。」
「あ、えっと…レンです。」

「はい。存じております。」
「あ、そっか…すいません…」


てゆーか…なんで知ってんの?


「それでは…お着替えが終わりましたら、ご自分の携帯をお開きください。」
「携帯を?」

「はい。開けばわかるはずです。」
「…………?」

「それでは私はこれで失礼します。」
「あ、はい。」



 

 

 

 

 

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